国の予防接種健康被害救済制度で、新型コロナウイルスワクチンに関する審査が2021年8月から実施されて以降、今年3月までに計9031件の健康被害が認定されたことが4日、厚生労働省への取材で分かった。うち死亡事例は998件となった。申請は厚労省の疾病・障害認定審査会が審査し、接種と健康被害の因果関係を踏まえ医療費や死亡一時金を給付。迅速救済が目的のため、厳密な因果関係は必要としない。
高齢者を優先に一般住民へのワクチン接種が21年4月に始まって4年。同制度では、申請する側から、書類をそろえる負担や審査期間の長さを訴える声がある。なお副反応を医学的に分析する有識者会議が別にあり、昨年8月までに死亡事例2千件以上が報告され、「ワクチンとの因果関係が否定できない」と評価されたのは2例にとどまっている。
審査結果によると、これまでに重いアレルギー反応のアナフィラキシーのほか、心筋梗塞や脳出血などさまざまな疾病が認定された。3月24日時点で1万3千件超の申請が受理された。
厚労省で開かれた疾病・障害認定審査会の会合=1月