加藤勝信財務相は4日の衆院財務金融委員会に出席し、トランプ米政権の高関税措置に関する質問の答弁で「可能な限り世界貿易機関(WTO)の紛争解決手続きを経た上で、報復関税措置の発動も可能と考えている」と述べた。加藤氏は「一般論」としたが、米国をけん制した格好だ。
報復関税は自国の輸出品を対象に追加関税を課された場合に対抗し相手国の輸入品に関税を課す措置。
関税定率法で報復関税は原則、WTOに設置された紛争解決機関の承認を得る必要があると定められている。だが裁判の一審に相当する紛争処理小委員会(パネル)の判断に不服があった際に上訴できる上級委員会は2019年以降、米国の反対で委員を補充できず機能が停止。上訴で紛争案件を塩漬け状態にする「空上訴」が問題となっている。
加藤氏は、関税定率法には報復関税の他、相手国が輸入急増によって国内産業への重大な損害を防止するために関税を引き上げるセーフガード(緊急輸入制限)を発動した場合に対抗措置が規定されていると述べた。
加藤勝信財務相