第27回参院選は3日公示され、20日投開票へ選挙戦が始まる。32の改選1人区の勝敗が焦点で、与野党攻防が激化する。石破茂首相(自民党総裁)は非改選を含め自民、公明両党で過半数の議席獲得を勝敗ラインに設定。立憲民主党の野田佳彦代表は「与党の改選過半数割れ」を掲げる。参院全体で与党を過半数割れに追い込むことにも意欲を示す。選挙ポスターに品位保持規定を新設した改正公選法が適用される初の国政選挙となる。
共同通信の2日の集計では、520人超が立候補を準備している。
参院選は3年ごとに定数の半数を改選する。今回は2019年当選組が改選を迎える。定数248のうち、124議席(選挙区74、比例代表50)と、非改選の東京選挙区の欠員1を補う「合併選挙」を合わせた計125議席を争う。
首相は2日の討論会で「非改選を合わせて自公で過半数は必達目標だ」と重ねて強調した。非改選の自公の議席数は75で、50議席を得れば過半数に届く。ただこの目標を下回れば衆参両院で少数与党に陥り、首相の責任論が浮上しかねない。
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