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列車事故時、30mの突風か 衝突は農機小屋、長野電鉄事故

更新日時:2025年5月22日(木) PM 09:40

 長野県須坂市で走行中の長野電鉄の列車にパイプ製の小屋が衝突し、乗客3人が死傷した事故で、気象庁は22日、当時突風が発生し、風速約30メートルだったと推定されると発表した。物置が移動したり横転したりするレベルに該当する。県警は、突風の影響で小屋が飛ばされた可能性があるとみて、詳しい状況を調べる。

 気象庁は突風について、積乱雲から強い下降気流が吹き下ろす「ダウンバースト」か、積乱雲から吹き下ろした冷気が地上付近の暖かい空気と接することで生じる「ガストフロント」の可能性が高いとしている。

 捜査関係者によると、小屋は農機保管用で、今月完成したばかりだった。

 線路脇の農地を所有する男性は22日、共同通信の取材に、自身が線路脇に小屋を建てたとし、完成時期は「3日くらい前だと思う」とした。

 運輸安全委員会の鉄道事故調査官は22日、長野電鉄の関係者への聞き取りを実施。終了後、列車の運転士が線路内の障害物を発見し、ブレーキをかけたと話していると記者団に明らかにした。

 事故は21日午後5時50分ごろ発生した。

 長野県須坂市の事故現場付近を調査する鉄道事故調査官ら=22日午後