【ソウル共同】韓国の保守系与党「国民の力」の大統領選公認候補、金文洙前雇用労働相が11日、中央選挙管理委員会に立候補を届け出た。党執行部が10日に公認候補変更を図った韓悳洙前首相は11日、金氏に会い「選挙で勝つため金氏中心にまとまらなければいけない」と語った。一本化は事実上決着したが、同党の混乱ぶりが露呈、支持者離反の懸念も出る。
国民の力幹部は10日夜、大統領選の公認候補について、3日の党大会で決まっていた金氏から、10日未明に入党した韓氏に変更する案が党員投票で否決されたと明らかにした。党執行部は金氏が候補の一本化に消極的だとして韓氏への変更を強行しようとしたが、失敗。金氏が国民の力の公認候補に復活した。
大統領選は6月3日投開票。各種世論調査で韓氏の支持率が金氏を上回り、与党執行部は「競争力のある候補」として候補変更を図った。
だが5月10日未明に金氏の公認取り消しや新たな立候補受け付けをする強引な手法を取ったため、党員の間で反発が広がった。
10日、韓国与党「国民の力」の公認を取り消されたことについて記者会見する金文洙前雇用労働相=ソウル(聯合=共同)
11日、韓国の中央選挙管理委員会に大統領選の立候補届け出をする保守系与党「国民の力」の大統領選公認候補、金文洙前雇用労働相=ソウル近郊(聯合=共同)