石破茂首相は11日、チリのボリッチ大統領と公邸で会談し、米政権の高関税政策を受け、自由貿易の重要性で一致した。首相は、両国が参加する環太平洋連携協定(TPP)に触れ「関係を一層強化したい」と表明。チリが日本に供給する銅などの鉱業分野での協力深化に意欲を示した。
両首脳は災害の多発が共通課題だとして、防災分野での連携も確認した。
ボリッチ氏の来日は2022年の就任以来初めて。12日に大阪・関西万博で催されるチリのナショナルデーに参加する。
首相は万博を通じ「両国の交流がさらに促進されるよう期待する」と強調した。
チリのボリッチ大統領(右)と握手する石破首相=11日午後、首相公邸(代表撮影)