政府は19日、中東情勢の悪化でガソリン価格の上昇が避けられないとして、店頭価格を抑える補助制度を拡充すると発表した。1リットル当たり10円を定額支給する現在の制度に加え、店頭価格が上昇した場合にレギュラーガソリンの価格が175円を超えないよう補助金を追加支給する。石油元売り各社に対して26日から支給を開始し、7、8月ごろの店頭価格に反映される見通し。
石破茂首相は19日、「全国平均で175円程度の水準から上昇しないことを目指す」と官邸で記者団に述べた。追加補助は8月末の支給終了を予定するが、原油価格の動向などを踏まえて延長する可能性もある。
参院選を前に、自民党は物価高対策として1人当たり一律2万円の給付を打ち出している。ガソリン補助金も拡充し、選挙目的の「ばらまき」として批判の声も上がりそうだ。
政府は5月下旬にガソリンの定額補助を始め、現在は石油元売り各社に1リットル当たり10円を支給している。
ガソリンスタンドでの給油作業=大阪府守口市
ガソリン補助拡充のイメージ