【テヘラン、エルサレム共同】イラン国営メディアは14日、南部ブシェール州のガス施設がイスラエル軍の攻撃を受けたと伝えた。15日には首都テヘランの二つの石油貯蔵施設が攻撃されたとした。13日に始まったイスラエル軍の空爆でエネルギー施設が標的となったのは初めてとみられる。一方、14日夜から15日未明にかけ、イランからイスラエル北部ハイファ周辺や中部に新たなミサイル攻撃があり10人が死亡、多数が負傷した。両国の交戦が激化している。
イスラエルはイラン経済の生命線であるエネルギー産業の施設に攻撃を拡大し、長期的打撃を与える狙いとみられる。トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領は14日、電話会談し、トランプ氏は2人が共に「交戦を終わらせるべきだと考えている」とSNSに投稿した。
ブシェール州で攻撃されたのは世界最大規模のガス田の陸上施設で、爆発し炎上。テヘランの石油施設も炎と煙が上がった。イスラエル軍は15日、イラン国防軍需省を含むテヘランの核開発計画に関する施設を多数攻撃したと新たに発表した。
15日、イランの首都テヘランで、イスラエルの攻撃後に炎が上がる石油貯蔵施設(AP=共同)
イスラエル中部ラマトガンで、イランのミサイル攻撃により破壊された住宅=14日(ロイター=共同)
イスラエルの攻撃によって炎上するイラン南部ブシェールの石油ガス施設=14日(イラン国営テレビ提供・AP=共同)