63・太陽光発電で利益出す 掲載日2005/9/24
わが家の屋根に設置した太陽電池パネル
 「今月も、もうかったわね」。9月1日、私の銀行口座に振り込まれた金額を確認し、妻は満足そうにほほ笑んだ。
  振り込まれたのは、わが家が導入した太陽光発電システム(最大出力4.56キロワット、工事費込み299万円)による8月分の東京電力への売電料金1万821円。同月分の電気料金が4272円だったので、6549円のプラスとなった。
  わが家はオール電化仕様で、電気料金が昼間は高く、夜間は安い「電化上手」という契約をした。これまでのところ、売電料金が買電料金を常に上回って“利益”を出している。4月分から8月分までの利益合計は3万1080円で、5月分が最も多く、8545円を稼ぎ出した。
  お金の話ばかりになってしまったが、正直なところ、実際の金額が分かってくると、どうしても気になる。そして、人間の欲は限りない。「もっと利益を」という思いが募る。でも、それが節電への動機付けになっているのだ。
  オール電化住宅では、料金の高い昼間の電気使用は少なくし、安い夜間電力を活用するのが基本。「昼間に洗濯しては駄目」「アイロンがけは夜中に」などと私が言っていたら、妻から「男のくせに口うるさい」とひんしゅくを買った。しかし、それが利益になることが分かると、妻も納得し、節電への共通理解ができるようになった。
  振り返ると、太陽光発電を導入したいと思っていた時は、もっと純粋な気持ちだった。「地上に降り注ぐ太陽エネルギーを利用しないのはもったいない。設備費が高くて、採算が合わなくても、環境のために入れたい」と、妻に訴えて特別予算枠をもらった。
  どちらにしろ、夫婦で省エネに向けて頑張っている。

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