56・疑問残る虫の侵入 掲載日2005/8/6
キッチンのシンクの中にいたゲジゲジ
 「キャーッ!」。7月23日夜、妻のけたたましい叫び声が家中に響きわたった。駆け付けると、リビングの端で、妻が泣きそうな表情でおびえている。「キッチンのシンクの中にゲジゲジが…」
  確かめると、5センチぐらいのゲジゲジがシンクの中で動き回っていた。ビンの中に捕獲して「捕まえたぞ」と報告するや、「何で見せるのよ!」と妻はえらい剣幕で怒る。不快な虫を排除したのに、その対応はないだろうと思うが、妻にとっては耐えられないことらしい。
  虫騒動は今回が初めてではない。5月ごろからゲジゲジと、コウロギのような形をした3センチほどのカマドウマが計6回、浴室、キッチンなど出現。いつも発見するのは妻で、その度に大騒ぎとなっていた。
  前に住んでいたアパートではゴキブリは時々現れたが、ゲジゲジ、カマドウマを見かけることはなかった。「新築の家なのにどこから入ってくるのか」と、夫婦を悩ましている。
  わが家は高気密・高断熱住宅だ。家を性能の高い断熱材や防水フィルムなどで包み、空気や熱の出入りを抑えて省エネ効果を発揮する。連載第53回で入居から約2週間寒かったと紹介したが、工務店から「高気密・高断熱住宅は家が一度畜熱されれば、それ以降は畜熱暖房器だけで十分に暖かい。熱が逃げないので、冬も心配ない」とあらためて説明をいただいた。
  つまり、空気や熱が入るすき間もほとんどない家なのだ。にもかかわらず、どうして数センチの大きさの虫が入ってくるのか。
  工務店が水道や排水の管と基礎コンクリートの間にすき間がないか床下を点検してくれたが、特に異常はなかった。引っ越しの際に家具などに虫の卵が付いていた、家の出入りの際に開けたドアから外にいた虫が侵入した―などの可能性が考えられるという。
  わが家は昼間に母親が家にいて、防犯面などからドアや窓をほとんど開けない生活を送っており、私はドアから侵入する可能性は低いと思う。依然、疑問は晴れないままだ。読者のみなさんは、虫に悩まされていませんか?

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