38・藤岡瓦で表札づくり 掲載日2005/4/2
藤岡警察署に飾られている鬼瓦
 藤岡支局に異動して一カ月がたった。取材エリアは藤岡市を中心とした多野藤岡地域で、同市から最も遠い上野村まで車で一時間半程度かかる。各地に足を運んでみて、家づくりに興味を持つ私にとって、とても魅力的な地域だと分かった。
  同市では、市役所はもとより、警察、学校など、市内の至る所に鬼瓦が飾られている。地場産業として瓦製造が発達し、「藤岡瓦」は特産品の一つ。大昔は埴輪(はにわ)の製造拠点だったというから、古代のロマンも漂う。
  山間部の日野地区にある工芸体験施設「土と火の里公園」には、瓦工房があり、藤岡瓦で手形、表札、家紋づくりが体験できる。わが家には表札がなく、夫婦で表札づくり(料金2100円)を申し込むことにしている。
  同市から奥多野方面へ向かうと、鬼石町に入る。三波石の産地として有名で、道路沿いには造園会社の看板が目立つ。大きな石が多数並んでいる会社もある。家が完成する時期に藤岡支局に異動になったので、記念に庭石で三波石を置いてみようという気持ちが日に日に増してきている。
  さらに進むと神流町。中里エリア(旧中里村)は「恐竜王国」として知られる。妻は以前から化石に興味を持っていて、夫婦で恐竜の足跡を訪れたこともある。そんな妻の趣向から、わが家の玄関周りには「ジュラストーン」というドイツの石灰石を張った。この石は中世代ジュラ期の地層から採取され、まれに化石が見られるらしい。
  上野村は面積の94%が森林という緑豊かな森の里。村を横断する国道299号沿いに銘木工芸館、クラフトマンショップ「こかげ」などの店があり、地元の木工作家の手掛けた家具や小物類などが売られている。
  店では注文家具も受け付けている。わが家は、食卓とベンチを工務店に作ってもらったが、資金的にいすが作れなかった。余裕ができたら、気に入った作家を見つけていすを注文したいと思っている。

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