32・「座って小用」に驚き 掲載日2005/2/19
わが家の1階に設置した小便器
 「最近の家庭で、洋便器に座って小用する男の子が増えています」。前橋市のあるショールームでこんな話を聞き、とても驚いた。係の女性によると、便器の周りを汚さないように母親が座って用を足すようにしつけているというのだ。
  本当なのかどうか、にわかに信じられなかった。インターネットで調べてみると、衛生設備大手TOTOのホームページに全国小学生1000人を対象にアンケートした「排せつに関する調査」(2002年12月)があった。
  同調査の「男子の小便スタイルについて」の項目は、「最近、成人男性が小便をする際に便器に座ってする人が増えています」と、さらにショッキングな言葉で始まり、男子児童の実態を報告していた。
  結果は、「洋式便器に座って」(5・6%)と「洋式便器で立つ時も座る時もある」(19・7%)を合わせて、25・3%の男子児童が「座り小便」の経験を持っている、とまとめていた。
  「座り小便」は現実だった。私は「男の一大事」と危機感を持ち、妻に相談して、建築中のわが家に小便器を設置してもらうことにした。
  便器の周囲を汚すことは、私もよくある。その時はしっかりとふき取り、家では何事もなかったようにしている。
  子供には「汚したら自分で清掃をしなさい」としつけるべきで、安易に洋式便器に座らせるのは教育的にもどうかと思う。読者の皆さんは、どう考えますか?
  先に「男の一大事」などと書いたが、実際のプラン作成時には予算オーバーを解消するため、一度は設置を断念した。しかし、あきらめきれずに復活させたり、また引っ込めたりと迷っていたら、工務店の社長がしびれを切らして「小便器はサービスします」となった。
  わが家の小便器のカタログ価格は約4万8000円。実際の購入価格は、サービスなので聞いていない。

前ページへ 次ページへ