22・9割が上棟式を省略 掲載日2004/12/5
青空の下で建て方に励む大工たち
 木材加工が終わると、いよいよ家を組み上げていく建て方という作業が行われ、上棟となる。私と妻は、この際に行う上棟式を実施しようかどうか迷った。
  私は「一生に一度の儀式なので、施主として体験してみたい」という気持ちがあった。でも、実施するとなると御祝儀や宴会などで費用もかかる。工事の追加出費も増えていたので、なかなか判断できなかった。
  工務店に相談すると、担当建築士が上棟式に施主が用意するものを書いた1枚の資料をくれた上で、「最近は9割のお客さまが上棟式を省略しています」と説明した。
  省略する場合は、上棟日以降に棟梁(りょう)に御祝儀と酒を渡すほか、当日は手伝い大工に赤飯、酒(2合瓶)の提供と、お茶出しを施主にお願いしているという。
  「9割が省略」という事実は少し驚きだったが、これを聞いて、私と妻は右に倣えとばかりにあっさりと上棟式の省略を決めた。
  ちなみに式を行う場合に用意するものは、神前物として、魚(頭付き1―3匹)、野菜(根の野菜=ダイコン・ゴボウ・ニンジンなど2―3本)、塩(小皿に軽く山盛り)、コメ(同)、コップ2個、日本酒(1升瓶)1本。
  参加者に配るものは、折り詰め(一般に2000―3000円)、赤飯、酒(2合瓶)。祝儀は棟梁1万円、その他1人5000円。このほか、簡単な宴会が行える用意。飲み物はビール、酒よりもジュース、茶、コーヒーなどを多めにするのが良いという。
  わが家の上棟日は10月1日。台風21号が去り、雲ひとつない青空の下で建て方が行われた。棟梁を含め約10人の職人がクレーン車などを使い、手際良く柱や梁(はり)を組み上げていく作業はまさに圧巻だった。午後5時すぎに棟木を上げて作業が終了。私と妻は、工務店の指示通り、赤飯(1箱200グラムで367円)と酒を袋に入れて職人らに配った。
  読者で上棟式をやった方、その様子や思い出を教えてください。

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