中高年からのスタート(36)胃を摘出・下 70代兄弟で都内見物 掲載日 2009/08/13

胃がん手術を受けた川端義隆さん(74)=高崎市島野町=は昨年10月初旬に退院した。入院により体重は11キロ減となり、驚くほど体力が衰えた。それを思い知ったのは同月下旬に参加した県民登山大会だった。
山仲間とともに安中市の峠の湯から碓氷峠越えで軽井沢を目指した。しかし、めがね橋まで歩いたところで「周囲に迷惑を掛ける」と引き返した。体がいうことをきかず悔しかったが、一方で、再び山歩きができた喜びもわいてきた。とにかく焦らず、体力を付けることに専念した。
医師から「体重増が回復のバロメーター」と言われた。しかし、胃が小さくなり従来の食事量を5食に分けて、摂取しなければならない。手術から1年以上経過したが食事量を増やすのは、大変だ。体重は1.5キロ増えた程度だ。
朝5時になると目覚める川端さん。早朝散歩と自転車を日課とすることで体力を回復させた。今年1月から山歩きも再開、栃木県足利・仙人ケ岳、太田・金山、高崎・観音山などを月3回のペースで歩くまでになった。
陽気がよくなってきた5月、川端さんは「東京自転車旅行」を思い付いた。同行者は伊勢崎市に住む兄、悦治さん(79)。都内で1泊、2人でお台場や上野、浅草を見物することにした。
以前にも兄弟2人で千葉・銚子、葛西臨海公園などに自転車で出掛け、往復250〜400キロの行程を走り抜いた。しかし、今回は胃がん手術後。マイカーと自転車を組み合わせ、さいたま市を起点に往復150キロのコースにした。
「自転車を勧めてくれた兄と再び走れて感無量だった」と川端さん。己の体力をにらみながら、新たな挑戦を描く日々が続く。

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