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| 週末を中心に自転車でトレーニングする上村さん |
腰痛に悩む働き盛りは多い。会社員の上村陽一さん(44)=安中市原市=は20代に腰を痛め、31歳の時に腰よう椎ついヘルニアが再発。その後、腰をかばう動きを10年ほど続けているうちに今度は右脚が動かなくなった。右脚で左脚を引きずるように歩くのがくせになり、右側の背筋が凝り固まったせいだった。
通院先の医師からは体力強化の必要を説かれ、水中歩行、ウオーキングなどを勧められた。上村さんは自転車に目を付けた。2006年の正月、通勤用自転車で妙義山を目指してみた。
自宅から妙義まで約20キロ、標高差約600メートルだ。坂道に差しかかると10分こいで、10分休んだ。引き返そう―と何度も思ったが「あと4キロ」の標識が背中を押してくれた。中之岳神社まで3時間半かけて上りきった。体の芯まで疲れ切った。
もう絶対、サイクリングはしない―と思ったが、時間がたつに連れ、再挑戦する気持ちが膨らんだ。たまたま知り合いが自転車ショップを開店。店に顔を出したら「通勤用自転車で坂道に挑むのは無謀」とロードバイクを勧められた。乗ってみたら軽くて、ぐんぐん進む。フラットバー仕様にして軽井沢、榛名、妙義などに出掛けるようになった。
1年ほど自転車を続けると、妙義まで約1時間ちょっとで着くように。体重は5キロ減の80キロになった。何よりもうれしかったのは趣味が増えたことだ。最初は腰痛予防のため、いやいや始めた上村さん。しかし、「すぐに自転車の面白さに目覚めた」という。
上村さんは足のしびれが今も残るが「自転車に乗っていないと体が重く、調子が出ない」と話す。自転車は上村さんの“乗るクスリ”になっているようだ。
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