中高年からのスタート(30) 仲間と走る楽しさ 集団走行「頑張れる」 掲載日2009/07/02
新坂平に到着、自転車から降りた中村さん(手前)
 自由時間がたっぷりある定年後―。元JR貨物社員の中村家俊さん(61)=伊勢崎市八寸町=は昨年秋、物置に眠っていたロードバイクを引っ張りだした。タイヤもチューブもぼろぼろ。だがボディーはしっかりしていた。いくつかの消耗部品を交換して二十数年ぶりにサイクリングを再開した。
 30代のころ、中村さんは職場の仲間と長野県の美ケ原高原、乗鞍岳などにサイクリングに出掛けた。だが、国鉄が民営化されると、職場の雰囲気が変わり、輪行も自然消滅してしまっていた。
 自転車を再開して1年になる中村さんは「昔のように速く、長い距離は走れないが、一人であちこちに顔を出している」と元気だ。伊勢崎市境島村の島村休憩所に行ったり、先月の「赤城山自転車登山」にも参加した。新坂平まで上れるか、不安だった―という中村さん。「実は本番前、一人で試走してみた」と打ち明ける。
 中村さんが赤城山に挑むのは四半世紀ぶり。食事休憩などを取ったこともあり、試走では大鳥居から新坂平まで4時間半かかった。本番では「途中リタイアするかも」と言いながらスタート。試走より2時間短縮の2時間半の快走だった。理由をたずねると「一緒に走る人がいると、頑張れる」と笑顔になった。
 単独行は気楽だが、孤独と隣り合わせ。故障したり、思わぬトラブルに巻き込まれることもある。こんな時、仲間がいると心強い。また、集団走行だと先頭が風を切るため、後続は風よけができ、速く走りやすい。中村さんは「同じような速度で走れる仲間が見つかれば、今よりもっと楽しくなるかな」と昔の輪行体験を思い出したように話した。

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