中高年からのスタート(20) 春には徒歩で 発見多く変わる風景 掲載日2009/04/16
春の陽気に誘われ、散歩する人が増えてきた
 阪神淡路大震災が起きた14年前、神戸市はがれきと化した。その時、神戸新聞社の社員は徒歩で、自転車で本社を目指した。大災害を報道する使命感に押されるように。
 もし、前橋で大地震が起きて利根川に架かる橋が落ちたら―。県内なら自転車でもマイカーでも、たどり着けそうだが“最悪の事態”を想定して1年ほど前から時々、徒歩で会社まで行っている。
 自転車も、徒歩も、足元が大事―とまずウオーキングシューズを購入した。長時間履いても足が蒸れない、フィット感があるものを選んだ。自宅から会社まで約13キロ。目標は2時間以内で着くこと。時速6.5キロを維持できれば達成できるわけだが…。
 マイカーを自転車に切り替えた時、発見があった。それまで気づかなかった気温、風、日光の変化を体全体で感じられた。自転車を降りて歩くと、さらに風景が変わる。もっと微細なもの、芽を伸ばす植物、鳥のさえずり、小さな虫にも目がいくのだ。
 そして最大の発見は、歩く人の視点で自転車乗りを見られたこと。正面から来る自転車は怖くないが、背後から近づく自転車は直前まで察知できない。背後から追い越されて、ビクッとした。声を掛けて通り抜ける人もいるが、何も言わずに走り去る人も多い。
 自分では「自転車、通ります」と声掛けして通行するように心掛けていた。それでも時折、速度を落とし切れずに走り抜けてもいた。歩行者を驚かせ、嫌な思いをさせていたかもしれない。
 歩きと自転車では、使う筋肉も異なるようだ。真剣に歩くと、自転車と同様、かなりの汗をかく。翌日は足腰の筋肉が張っているのが分かる。反省と自戒を込めて、これからも時々、歩くつもりだ。


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