中高年からのスタート(13) 路面に「キケン」 舗装改善求め嘆願書 掲載日2009/02/26
竹の根で路面が盛り上がってしまった自転車道=高崎市中島町
 伊勢崎市の広瀬川沿いの自転車道を走っていると、路面に白いスプレーで「キケン」の文字。幅4―5センチ、長さ1.5メートルほどの亀裂があった。下をよく見て走ると、キケン、キケンとあちこちにマーキングがあった。
 「路面の補修工事でも始まるんですか」と島村休憩所の常連にたずねたところ、「おれがやったんだよ」という声。休憩所で“会長”と呼ばれるKさん(67)=同市境=が自費でスプレーを買って、危険個所に印を付けていたのだった。
 Kさんは昨夏、自転車愛好者約100人の署名を添えて「車止めの整備、舗装の改善」などを求める嘆願書を県知事あてに出した。島村の休憩所を拠点にする常連たちは、目と鼻の先の車止めに自転車ごと衝突する人や、急角度の路面を曲がりきれずに転倒する人を目撃していた。
 自転車道は乗る人の立場で造られていない―。そう思っている自転車愛好者は多い。特に「車止め」は評判が悪い。自転車がやっと通過できるほどの幅しかない個所が多く、ペダルを引っかけて転倒することもある。私も、暗くて車止めに気づかず衝突、背中から路面にたたきつけられたことがあった。
 Kさんらは県内の主な自転車道を走って、危険個所を撮影。路面が傷んでいる場所、行き止まりの標識がない場所などを例示した嘆願書を作り上げた。
 「嘆願書を出した後、路面状況が悪化している個所が目に付いてね。もう一度、提出しようと思ってキケンのマークを書いたんだよ」とKさん。2度目の嘆願書は今月上旬、県に提出された。キケンと書かれたいくつかの個所では、アスファルトで亀裂が穴埋めされてた個所もあった


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