中高年からのスタート(3) クロスバイク 軽い車体に驚き 掲載日2008/12/11
タイヤ幅は28ミリ。車重約10キロでほっそりとして軽いクロスバイク
  伊勢崎市の利根川沿い、五料橋から島村まで平たんなサイクリング道が10キロほど延びる。太田市東矢島町に住むMさん(59)は昨年秋、ここで自転車の練習を始めた。
 「二十数年ぶりに乗るんだから、トレーニングは安全な場所がいいと思った」
 Mさんは55歳で早期退職した。3年ほど運動らしいことをしておらず、体重増が気になった。昨年、何か始めようとホームセンターに行き、1万円のママチャリを購入。ワゴン車に積んで、18キロメートル離れた境・島村の渡しを目指した。「最初は自力で公園まで行く体力がなかったからね」と笑う。
 しかし、ママチャリは車体が重い。1カ月で車への積み降ろしが面倒になり、次に折り畳み式自転車を購入。川沿いのサイクリング道を半年ほど走り続けると自然に体力がつき、体重は8キロ減った。自転車に乗ることが楽しくて3台目がほしくなった。新車購入の参考にしたのは「島村の休憩所」に集まるサイクリストらの愛車と助言だった。
 折り畳み式はタイヤが24インチとやや小径なので直進性に劣る。Mさんはロードバイクとマウンテンバイクの長所を持ち合わせる「クロスバイク」を選んだ。車体は片手で楽々持ち上げられた。車重は10キロほどだった。付属部品込みで9万8千円。
 クロスバイクはいま人気が高い。前輪にサスペンションが着くタイプもあり、歩道の縁石などもさほど気にならない。ドロップハンドルに抵抗感があったMさんだが、横一直線のハンドルは安心感があったという。新車のペダルを踏み出すと、ママチャリとは違う乗り物のようにスーッと発進した。「車体が軽いってこんなに違うんだ―。ママチャリとの違いに感激したよね」。


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