46・ ハワイを疾走 時間競わずマイペース 掲載日2006/9/23
ハワイはカーボン製のロードバイクで走る予定の河内さん

 「五十歳で自転車を始めて16年目。今度初めてハワイを自転車で走るんですよ」。そう語る河内勲夫さん(66)=前橋市川曲町=の顔は、輝いていた。
  あす24日、ホノルルセンチュリーライドが開かれる。河内さんが参加するのは最長の100マイル(160キロ)。河内さんの妻、ツヨ子さん(58)、息子さん夫婦がホノルルの沿道で応援するという“万全の態勢”だ。
  「自転車レースの会場には、妻を同行するように心掛けているんですよ。昨年は富士山、その前は乗鞍に行った。私が自転車に乗っている時間はわずか。レースが終われば、観光になるでしょ」という。河内さん夫婦にとって今回は初の海外旅行となった。
  ホノルルセンチュリーライドは、体力に応じて32キロから160キロまで6種目。途中で体調が悪ければ短い距離に変更することもできる。年々、人気が高まり、昨年は日本から2000人が参加した。
  16年前、河内さんは健康診断で「高脂血症の疑い」と指摘され、自転車を始めた。しゃかりきに練習したわけではないが、数年続けるとふくらはぎ、脚に筋肉が付き、体形が締まったのを実感した。時間を競い合うのではなく、マイペースで走れるセンチュリーライド大会に好んで参加した。
  58歳で電機メーカーを退職した河内さんは、第二の職場に移った後も毎週、自転車に欠かさず乗った。「趣味やスポーツは、退職前から始めた方がいい」と助言する。昨年から悠々自適の生活となったが、自転車は大事なパートナーだ。「この間、自転車で敷島の陸上競技場にザスパの試合を見に行った。前橋、高崎なら駐車場の心配がなくて、自転車の方が快適で、便利だ」という。
  河内さんは、大きな自転車イベントに年1度参加することを目指す。「来年は佐渡島一周にしようかな。娘が嫁いだ大分で開かれる国東半島でのレースというのも楽しそう」と夢をふくらませる。


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