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| 「キズナ」を携えて北海道を2泊3日で走ってきた矢端さん(上)と走行後、同走者がサインした「キズナ」 |
レギュラーガソリンが一リットル当たり140円を超えた。ハイオクなら150円超だ。
自転車通勤する前橋市大利根町の医師、矢端信義さん(62)は「ガソリン価格はこの先、上がることはあっても、昔のような価格にはならない。1リットル200円時代がやって来るだろう」とみる。
不安定な中東情勢に加え、中国、インドなどが高い経済成長率を続けるとの予測から、原油高が今後も続くという見方は強い。先日、自転車雑誌編集者と話す機会があった。「都内では自転車通勤がここ数年で倍増以上。実感としては5倍くらいに増えた」というのだ。
都内のブームが群馬に到達するまでには“時差”があるが、ガソリン高騰の追い風が吹けば、群馬だって自転車通勤が急増するかもしれない。
では、自転車通勤を受け入れる体制はできているのか―。矢端さんは「今の交通事情のままだと、歩道に自転車があふれ、歩行者と自転車の事故が社会問題化する」と危惧(きぐ)する。
自転車を取り巻く交通事情を何とかしたいという思いから、矢端さんは自転車活用推進研究会が主宰するインターネット上のフォーラム、エコサイクル・マイレージに加わっている。同研究会は、自転車利用者の声を集めるため2003年9月に同フォーラムを開設。2005年からは、車道に自転車の走行空間を確保することを目指してサイト「自転車DO!」も運営している。
エコサイクル・マイレージでは、会員の連携を強めるため「キズナリレー」を行っている。たすきリレーのように、自転車乗りから次の自転車乗りへキズナをつないでいくイベントだ。矢端さんは先月下旬、キズナを携えて北海道を走ってきた。しかし、今回は運悪く旅先で別の会員に手渡すことができなかった。
矢端さんは「自転車利用者が連帯して、声を上げていくことが大事。趣旨に賛成する人は、ぜひサイトをのぞいてほしい」と呼び掛ける。
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