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| 専門学校生のスポーツマッサージを受ける参加者 |
今年5月、島根県で開かれたサイクリング大会、石見ライドで悲しい事故があった。2日間で300キロ走る大会の2日目、五十代の男性参加者が自転車ごと欄干に激突、橋から10メートル下に転落、全身打撲で亡くなった。
佐渡島1周ロングライド大会の主催者は、この事故を聞いて急きょ、コースの危険個所にマットを設置した。「毎秋開催する国際トライアスロン大会で使うマットがあったので、すぐ対応できた。何よりも安全な大会であることが大切」と舞台裏を語る。
多数の自転車が走れば転倒、接触など軽微な事故はかなりの確度で起こる。実際、佐渡では縁石に自転車をぶつけ転倒、歯を折った男性がいた。接触事故で救急車も出動、幸い2人とも軽傷だったという。何とか、第1回大会を成功させたいという関係者の思いは、結実した格好だ。
佐渡1周には約1000人が参加。裏方として支えてくれたボランティア、スタッフは延べ600人に上った。カーブなどの危険個所や交差点には交通誘導員が立ち、エイドステーション(AS)では、鬼太鼓(おんでこ)演奏やお茶のサービス。まさに島総出で歓迎してくれた。
走って疲れ切った参加者に好評だったのが女子専門学校生11人らのスポーツマッサージだった。最後の深浦ASとゴールの2カ所に特設。30分の待ち時間もいとわず、列が出来た。「宿では、生きのいい魚料理が食べられた。走り終えればマッサージまで受けられる。細かい心遣いがうれしいね」と参加者の多くが佐渡のもてなしに感激していた。
大会前夜祭で主催者は「10年来の構想がやっと実現できた」とエピソードを披露。大会では警察はもちろん、時間内に走り切れない人たちの収容には、自衛隊も協力態勢を取った。同大会事務局は「春の佐渡の一大スポーツイベントに育てたい」と意気込む。来年は、さらに多くの参加者が佐渡を訪れそうな予感がする。
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