17・今度は北米大陸横断へ 続・地球を旅する 掲載日2006/2/25
昨年10月、スペインを旅した時の葉子さん。地中海に面したキャンプ場で食事した
カンボジア・アンコールワット西方の国道をゆく佐々山厚さん。安全のため、工事用の反射材を身に着けて走る=2005年3月7日、佐々山さん提供

 世界各地を夫婦で自転車旅行する佐々山厚さん(57)=高崎市上中居町=。昨年までに14カ国、1万2400キロを走ってきた。
  2003年にフランス、04年イギリスからフィンランド、そして昨年は二度の海外自転車旅行。どれほどの旅費が必要かと聞くと「日本でも食事したり、生活費がかかるでしょ。アジアなら物価も安いし、日本にいるのとさほど変わらない」と葉子さん。詳細な金額は教えてもらえなかったが、現地での移動は自転車。キャンプ用品も持参する。安宿も多く、夫婦二人だと、けっこう安く泊まれるという。
  自転車談議を佐々山夫妻と重ねた時、ふしぎな気持ちになった。なぜか、二人の周囲だけ、時間がゆったり流れている―そんな気がしたからだ。
  厚さんの趣味は幅広い。週2回は水泳。ジョギングもするし、時々はトライアスロン大会へも出場する。自転車とオリエンテーリングを合わせたような競技「とれとればいく」にも凝っている。競技者は全国で200人程度だが、大会を企画する側になったりする。
  「自転車だけ、という生活はしていない。プールへ行く時には、マイカー。近所へ買い物に行く時も、車が多い」。厚さんにとって、自転車は生活の道具ではなく、あくまで「遊び」限定なのだという。
  泳いだり、走ったり、自転車をこいだりすることは、自分の体力が落ちていないか、確かめる作業だという。厚さんは、老いという避けがたい現実と向かいあい、自らの体と対話しているようにも見える。
  佐々山夫妻は今年、初の米国旅行を計画中だ。西海岸から国道66号沿いに大陸を横断、東海岸を目指すという。「途中で帰ってくるかもしれないし、あくまで自分たちのペースで走る」と厚さん。地球と対話しているような、でっかい計画。こんな自転車活用法があるのか、と非常にうらやましく思えた。


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