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| 刀水橋の熊谷市側河川敷、ほぼ全面をアレチウリが覆い隠す。アレチウリは寒さに弱いが、まだ青々していた=昨年11月1日撮影 |
風をさえぎるものが何もない河川敷。枯れススキをなぎ倒すような赤城おろしが吹き荒れる。枯れ草がじゅうたんのように地表を覆う。いつもの冬と同じように見えるかもしれないが、ここ十数年で河川敷は、ものすごく「荒れ地」化が進んでいるのだ。
冬場では気付きにくいが、地表を覆う枯れた植物の一種は「アレチウリ」だ。キュウリに似た葉形で、繁殖力が大変強い。サイクリング道を走るようになって、帰化植物の増殖が、気にかかるようになった。夏場にはアレチウリが道をふさぐほど繁殖する個所もある。
富士見村から前橋市に流れる赤城白川。一昨年夏、幅10メートルくらいの川幅いっぱいに外来植物のイチビが林立していた。イチビは草たけが3メートル超にもなる。一度、種子が地表にこぼれると、休眠期間を置いて数十年間、絶え間なく発芽する。独特のにおいがあり、イチビが飼料に混入すると牛の食欲が減退するという。
外来植物のアレチウリやイチビは「強害雑草」とも呼ばれる。県畜産試験場によると、強害雑草の伝播(でんぱ)ルートは、はっきりしていないが、輸入飼料に混じって種子のまま海外から入り、食べた牛がふんとして排出。それが畑で繁茂したものと考えられるという。しかし、今は畑から、種子が河川に流れ込み、河川敷で大繁殖している。
河川敷沿いのサイクリング道は、管理者の国や県などが年1、2回除草作業をしている。しかし、河川敷全体となると手が回らないだろう。川には種種雑多なものが人間社会から「漂着」する。車、冷蔵庫、ソファ、子犬、ふとん…。それを片付けるだけでも大変だ。3年間の自転車通勤で、いろいろな「漂着物」を目撃してきた。雑草くらいに目くじら立てていられないのかもしれない。
強害雑草の繁茂や後を絶たない「漂着物」を残念に思うサイクリストは私一人ではあるまい。人間の欲望の果てを観察するような気持ちで、一度、サイクリング道を走って見ては、どうだろう。 |