8・雪道を走る 自然との一体感味わう 掲載日2005/12/24
上野村楢原から十石峠を目指したが、雪のため、峠まで行けなかった

 雪道を自転車で走ると、どうなるか。答1「そりゃぁ転ぶだろう」。確かに二度転んだ。答2「タイヤがつるつる滑る」。そうとばかりも言えない。答3「おもしろい」。そう、転んだり、滑ったりして、童心に帰ったみたいに、わくわくした。
  「山岳サイクリングという分野があるらしい」(第3回・清水峠に挑む)と書いたところ、早速、愛好者の方から「上野村で十石峠サイクリングマラソンがあります」とお誘いいただいた。
  平野部でも、うっすら雪が舞った今月18日、厳寒の上野村でかつて牛馬が通った旧道をマウンテンバイク(MTB)で走ることになった。「サイクリングというよりも、どちらかというと登山に近い。MTBにも乗るけど、山道を担ぎ上げることが多いから」という。
  出発していきなり、急坂。舗装が途切れ、沢沿いの細い道をちょっと走ったと思うと、今度は押し上げ。背中にうっすら汗。道幅1メートルはあるだろうが、落ち葉が積もり、道がみえないほど。谷側はどこまでも落ちていきそうな急斜面。目線を上に向けると、広葉樹林に、太陽光が差し込み、きらきらと輝く。
  視界に人家はなく、自分たちが落ち葉をかき分け、走る音だけが響く。旧道を抜け、舗装された矢弓沢林道に出ると、路面には3、4センチの新雪が積もったままだった。主宰した鈴木敦さん(43)=東京都あきる野市=は「MTB用タイヤは幅広で、ごつごつしているから、スタッドレスくらいの効果がある」と説明。こぎ出してみると、雪のある坂道をぐんぐん上っていけるではないか。
  下りの雪道は、細心の注意が必要だった。特に雪の下に隠れたアイスバーンは厄介だ。鈴木さんの後について、ゆっくり、慎重に走った。が、それでも転んだ。
  雪、落ち葉にまみれ、自転車をこぐ。この自然の中で自分はゴマ粒くらいの大きさなのかな。自然との一体感を味わう。また一つ自転車の楽しみ方を発見した。


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