製糸場 元気に訪問 難病に耐え夢実現 川崎の本田君
更新日時:2017年11月3日(金) AM 06:00
上毛新聞社などが2015年に主催した「シルクカントリーぐんま 論文・作文コンクール」の出合い・小学生の部で、「絹の国大賞」を受賞した川崎市立東生田小3年の本田
伊紗也君(9)が2日、富岡市の富岡製糸場を見学した。難病の糖原病を患う本田君は2年前に製糸場で開かれた表彰式に参加できず、製糸場を訪れるのが夢だった。
◎米国で生活中に治療 市長がお出迎え
母親のはんなさん(40)によると、本田君は病気のため砂糖の摂取が厳禁で、筋肉のもとになる肉や卵などタンパク質を多く食べる必要がある。受賞した作文は、病気のことやタンパク質でできているシルク、蚕、製糸場への興味をつづった。
父親の仕事の関係で5~9月、米国のミシガン州立大のキャンパス内で生活。滞在中に糖原病の専門医に診てもらって元気になり、誕生日プレゼントとして製糸場を訪問した。
岩井賢太郎市長が出迎え、事務所で歓談した。本田君はシルクのアミノ酸の分子模型や想像して描いた製糸場の絵を披露し、赤れんがの東置繭所の前で一緒に記念撮影した。岩井市長は「来てくれてありがとう。これからも元気で頑張って」とエールを送った。生きた蚕やれんがを間近で見て、座繰りを体験した本田君は「蚕がとてもかわいい。れんがの刻印も見つかった」と目を輝かせていた。
本田君は1日、前橋市の上毛新聞社を訪れ、北村幸雄社長と懇談。北村社長に受賞のお礼を伝え、「米国に行けたから、群馬にも来られると思っていました。会えてうれしいです」と笑顔をみせた。
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岩井市長の歓迎を受けた本田君(右)と母親のはんなさん(左)