養蚕で障害者就労 創出 富岡市と人材サービス会社
更新日時:2017年4月1日(土) AM 11:00
群馬県富岡市と人材サービス会社「サンクステンプ」(東京都中野区、中村淳社長)は31日、障害者による養蚕を6月に旧妙義幼稚園(妙義町中里)で始めると発表した。雇用人数と繭生産量を段階的に増やし、2019年度には30人、3トンを目指す。
本年度はハローワークなどを通じて5人程度の知的、精神障害者を雇用する。市地域おこし協力隊員として養蚕に関わった佐藤祐一さん(34)を社員として雇うほか、地元養蚕農家の協力を得て、桑くれ作業などを指導する。冬季は桑の枝を使って和紙を作る。
市は旧妙義幼稚園の敷地約3000平方メートルと建物約710平方メートルを5年契約で同社に賃貸し、桑畑の確保も手助けする。
17年度は春と秋の2回、計18万匹の蚕を飼育し、参百キロの繭を生産する。生産量は18年度1トン、19年度3トンと増やす計画。
市役所で会見した岩井賢太郎市長は「世界遺産のまちから養蚕業がなくなることは考えられない。繭の増産に貢献してほしい」と述べた。中村社長は、障害者雇用による養蚕事業は京都の障害者就労支援施設で行われていると紹介し、「皆さんに教わりながら、養蚕業と地域を元気にしたい」と力を込めた。
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旧妙義幼稚園の賃貸契約を交わした岩井市長(右)と中村社長