石破茂首相は13日夜、トランプ米大統領と電話会談し、米国の高関税措置を巡り、全ての関税撤廃を求める考えを重ねて伝えた。「撤廃を求める立場に何ら変わりはない」と公邸で記者団に述べた。両首脳はカナダでの先進7カ国首脳会議(G7サミット)に合わせて会談し、日米協力について議論をさらに深めることを確認した。日米双方の利益となる合意の実現に向け、担当閣僚間の協議を加速する方針でも一致した。
両首脳の電話会談は5月29日以来。G7サミットに出席するのを前に、意思疎通を図った。会談で、首相は日本が「米国の貿易赤字を削減する」と説明。首相によるG7サミット前後の米国訪問が取り沙汰されていたことを巡り「訪米については話していない」と語った。
今回は日本側から呼びかけ、約20分間だった。首相は電話会談の理由に関し、14日のトランプ氏の誕生日に触れ「1日早いが、誕生日おめでとうと申し上げたかったのでこちらから電話した」と述べた。
トランプ米大統領との電話会談後、取材に応じる石破首相=13日夜、首相公邸