農林水産省は28日、4月14~20日に全国のスーパーで販売されたコメ5キロ当たりの平均価格が、前週より3円高い4220円だったと発表した。16週連続の値上がりで最高値を更新した。前年同期(2088円)と比べ約2・0倍の高騰が続いている。政府備蓄米の放出効果は依然として限定的。
備蓄米の放出はこれまで2回の入札で計21万2千トンに及ぶ。うち約94%を落札した全国農業協同組合連合会(JA全農)は、4月末までに落札分の3割弱を卸売業者へ販売する見込みで、全国の店頭へ陳列が始まっている。農水省によると、スーパー店頭での販売数量は前年同期に比べ14・9%増となった。
石破茂首相は9日、4月から新米が出回る前の7月ごろまで、備蓄米を毎月放出するよう江藤拓農相へ指示。政府は3回目となる10万トンの入札を23~25日に実施した。全て2023年産の放出となるため、販売先はスーパーの店頭よりも外食向けが多くなる。
農水省は全国のスーパー約千店舗の販売データを22年3月以降で集計し、24年夏から毎週公表している。
スーパーの店頭に並ぶ備蓄米入りのブレンド米=3月、東京都内(画像の一部を加工しています)
スーパー店頭のコメ販売価格の推移