幼稚園から高校まで全て公立校に通った場合、授業料や学習塾代などを合わせた「学習費」の総額は596万円に上ることが25日、2023年度の文部科学省の試算で分かった。前回21年度より22万円増え、比較可能な06年度以降で過去最高。全て私立に通う場合も138万円増の1976万円で過去最高となり、公立の3・3倍だった。
文科省は増加の背景について「新型コロナウイルスの影響が限定的となり、修学旅行や体験活動が再開されたことや物価高などが要因」としている。
試算は全国から抽出した保護者約2万2千人へのアンケートを基に、23年度の1年間に支出した学習費の学年ごとの平均額を15年分合計した。学習費には、授業料のほか、給食費や文房具代、部活動の会費などが含まれる。
他のケースでは、「幼稚園のみ私立」が647万円、「幼稚園と高校は私立」が776万円。
塾代は、公立私立ともに小中高で学校外活動費に占める割合が最高だった。年平均額は、公立小が5万6千円(前回比2万5千円減)、私立小が26万4千円(同9千円減)。
文部科学省などが入る庁舎