上毛新聞社「21世紀のシルクカントリー群馬」キャンペーン
児童の養蚕への取り組みが紹介された展示を見学する来場者
伊勢崎境島小 養蚕で栄えた伝統紹介 繭の収穫感謝祭 写真や資料展示 プロの歌声紹介も
掲載日2010/11/30
児童が養蚕に取り組んでいる伊勢崎市の境島小(新井博校長、29人)で29日、繭の収穫感謝祭を兼ねたシルクコンサートが開かれ、子供たちや地元住民がプロの歌声を堪能した。会場の体育館には伊勢崎銘仙の反物、児童が収穫した繭や生糸、地区に残る大型養蚕家屋の写真などが展示され、蚕種生産と養蚕で栄えた伝統を紹介した。
同校では3、4年生が隔年で養蚕を行い、今年は7人が取り組んだ。この日は富岡製糸場解説員の神保千代子さん(67)=前橋市下阿内町=から上州座繰りの指導を受け、糸を引く作業も体験した。
父母や地域住民に参加を呼び掛けて開いたコンサートには、全国で活動している女性4人のソプラノボーカルユニット「フェスティーナ レンテ」が出演。マイクを使わず、生の歌声によるつややかなハーモニーを会場いっぱいに響かせた。
プログラムは「歌劇『椿姫(つばき)』より乾杯の歌」のほか「夕焼けこやけ」まで幅広く、途中でメンバーが子供たちに歌い方を指導。一緒に「十二月の歌」「ふるさとの歌」を合唱した。
会場では、1学期に取り組んだ養蚕の様子を紹介する資料や子供たちが作った「おかいこ新聞」を展示。繭を素材にしたコサージュなどのクラフト作品、島村の歴史を伝えるパネル写真も並べられ、来場者に同地区が目指す世界遺産登録運動をアピールした。
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