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製糸技術の高さ強調 近代化前の本県絹産業 県庁で国際専門家会議
掲載日 2010/02/12

藤岡市の養蚕の歴史と文化を伝えるために「まゆダーマン」出動せよ―。同市の地域活性化グループ「上州ふじおか絵巻の会」(富岡智子会長)が、市をPRする新キャラクターを作った。28日に同会が同市のみかぼみらい館で開く、「第1回『まゆの国』シンポジウム」でお披露目する。
本県の世界遺産候補の推薦書作成に向けた「富岡製糸場と絹産業遺産群」国際専門家会議が11日、前日に引き続き県庁で開かれた。外国人専門家と県世界遺産学術委員会委員は、議論の中心となった推薦書のコンセプトについて、本県の絹産業を支えた近代化以前の製糸技術の高さを強調していくことで合意し、会議を終えた。この日は、専門家が同遺産群の各構成資産や関係市町村の担当者から出た質問に対して意見を述べた後、2日間のまとめの議論が行われた。同学術委員会委員長の岡田保良・国士舘大教授によると、本県では手作業の製糸法である座繰りが古くから行われ、旧官営富岡製糸場に代表される器械製糸が導入された後も長く続いたことから、その点を強く打ち出す方向で一致したという。
会議終了後、岡田委員長は「専門家から群馬県の提案に大きな誤りはないという見方をされたので、一つハードルを越えたと言える。(世界遺産登録の基準である)顕著で普遍的な価値はどの部分なのか明言するところまでは至らなかったので、今後はそこを詰めていく作業になる」と語った。

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