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シルクカントリー群馬
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桑くれを行う子供たち
桑の実の風味を生かしたジャム「まるごと まるべりぃ」

桑園保全へ桑の実ジャム 甘楽富岡蚕桑研究会が開発 風味生かし商品化へ
掲載日 2009/09/12
 桑畑の景観保全のため食用品種の桑を育てている甘楽富岡蚕桑(さんそう)研究会(蚕桑研)が、手摘みの桑の実(マルベリー)を使ったジャム「まるごと まるべりぃ」を新たに開発した。無農薬栽培した実をそのまま生かし、風味にこだわったのが特徴。会長の高橋純一さん(60)は「特産品化を進め、遊休桑園、農地の拡大を防ぎたい」と話している。
 蚕桑研は、甘楽ふるさと農園(甘楽町)と小野稚蚕人工飼料飼育センター(富岡市)の2カ所合計30アールで、約200本の桑を栽培している。女性会員が実を一つ一つ丁寧にもぎ取り、今年は230キロ収穫、150キロをジャムに回した。
 加工はジャム作りが盛んな長野県の業者に委託。交流のある都内のメディア関係者らに試食してもらい「都会住民の味覚に合う」と太鼓判をもらった。マルベリーには血液の流れを良くするアントシアニンも豊富に含まれているという。
 一瓶140グラム入りで価格は630円(税込み)、1500個製造した。会員が知人らに頒布中で、旧官営富岡製糸場の見学者向けなどに販売も検討している。
 甘楽富岡地区の養蚕農家ら26人でつくる蚕桑研は、農家の高齢化も踏まえ、食用の桑の栽培に取り組んでいる。桑苗は同市上丹生(かみにゅう)地区の「こだま農産物生産組合」(尾高久勝組合長)にも供給しており、高橋会長は「多くの団体にマルベリーを育ててもらえれば」と期待を寄せている。
 ジャムの問い合わせは蚕桑研事務局(電話0274・64・2551=JA甘楽富岡営農部)へ。

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