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赤岩地区養蚕農家群 高山社発祥の地 富岡製糸場 荒船風穴 世界遺産登録へ模型作りPRを 本年度に県 7月補正に1700万円計上
掲載日・2009/07/19
本県の世界遺産候補「富岡製糸場と絹産業遺産群」について、8市町村10カ所の構成資産の全体像を深く理解してもらうため、県は本年度、旧官営富岡製糸場などの模型を製作する。7月補正予算に製作費1700万円が盛り込まれた。世界遺産登録に向け、専門家が本県を訪れた際の解説や一般市民へのPRに活用される。
県世界遺産推進課によると、製作を予定しているのは富岡製糸場(富岡市)、荒船風穴(下仁田町)、赤岩地区養蚕農家群(六合村)、高山社発祥の地(藤岡市)。実物の大きさに差があるため、模型が約120センチ四方になるようにそれぞれ縮尺する。
県は全資産の模型製作を目指しているが、4カ所を優先させる。富岡製糸場は同遺産群のシンボル的存在。荒船風穴は現在、建物を囲んでいた石垣部分が残るのみで、住居として使われている高山社発祥の地とともに、建設当時の構造を再現する。赤岩地区養蚕農家群は民家50戸からなる山村で、模型によって全体的な景観を一望できる。
富岡製糸場については、県立歴史博物館と県立日本絹の里がそれぞれ模型を持っているが、新たな模型は明治初期の姿を忠実に再現し、移動や分解を想定して耐久性を高める。
2012年の本登録を目指し、県は本年度から2年間で、国連教育科学文化機関(ユネスコ)に提出する推薦書を作成。提出後、ユネスコの諮問機関である国際記念物遺跡会議(イコモス)が現地調査に訪れる。県内に点在する構成資産のつながりや文化的価値をイコモス委員らに解説する際、模型を役立てる。同課は「専門家の目にもかなう精密なものを作りたい」としている。
模型は、県庁31階展示室といった公共スペースに常設することを検討しており、さらに各イベント会場での展示、市町村への貸し出しなど要望に応じて活用方法を広げていく。
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