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大正時代の養蚕風景をとらえた写真
島村伊勢崎アピールで写真展 23、24日に県庁来月末から銀座 蚕種産地の役割紹介
掲載日・2009/01/11
蚕種の産地として栄え、大型養蚕家屋群が残る伊勢崎市境島村地区の歴史を写真でたどる「目で見る島村の歩み写真展」が、一月から三月にかけて県庁と東京で開かれる。世界遺産暫定リスト入りした「富岡製糸場と絹産業遺産群」から漏れている同地区の価値を訴える。
この写真展は島村地区の区長会、生涯学習推進員、ぐんま島村蚕種の会などが、実行委員会(田島健一会長)を組織して開催。二〇〇七年に刊行した写真集「目で見る島村の歩み」掲載作の中から、六十点をパネルにして紹介する。
展示するのは、明治期に撮影された大型養蚕家屋、大正の養蚕風景、昭和の蚕の雌雄選別の様子、近年の境島小の養蚕作業をとらえたものなど。蚕種・養蚕をはじめ、渡船、学校、利根川の築堤工事など幅広い。
一八七一(明治四)年に皇室で近代的な養蚕が始まった際、島村から奉仕者として仕えた女性たちを写した写真、この年の皇室の養蚕を描いた錦絵「新刻蚕養之図」も展示する。
実行委幹事の栗原知彦さん(67)は「養蚕、製糸、織物産業のスタートである蚕種の産地として果たした島村の役割を広く知ってほしい」と入場を呼び掛けている。
写真展は二十三、二十四日に県庁・県民ホール、二月二十八日から三月三日まで東京・銀座のぐんまちゃん家でそれぞれ開かれる。入場無料。写真展協力金として五百円以上寄付してくれた人に島村地区の資料集をプレゼントする。
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