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併用絣に焦点 10日から銘仙展 伊勢崎
掲載日・2008/12/29
伊勢崎市の伝統産業、銘仙の魅力を伝える「伊勢崎銘仙展」が十日から十二日まで、同市曲輪町のいせさき明治館で開かれる。伊勢崎銘仙を代表する技法「併用」で織られた着物を展示するとともに、型紙彫りなど熟練の技を二人が実演する。入場無料。
銘仙展は織物振興事業として市、伊勢崎織物協同組合、市観光協会が初市に合わせて開催。三回目となる今回は伊勢崎で生まれ、独自に発展した併用絣(かすり)にスポットを当てる。
展示では、併用で織られた色鮮やかな着物三十点と、この技術を生かして制作した絵絣の掛け軸五点、額十点を中心に銘仙に関する作品やパネルを紹介。元型紙彫り職人の木村友二さん(76)=同市柳原町=、機織りの前に糸の順番を整える「引込(ひっこみ)」という仕事を続ける福島うた子さん(72)=同市下蓮町=が実演する。
併用は、生産方法によりいくつかに大別される伊勢崎銘仙の技法の一つ。型紙で経(たて)糸と緯(よこ)糸を別々に同じ柄に染め、柄を合わせながら織り上げていくもので、高度な技術を必要としたことから伊勢崎以外の産地には広がらなかった。
実演の日時は次の通り。▽木村さん 十日午後一時半▽福島さん 十二日午前十時半、同午後一時半
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