上毛新聞社「21世紀のシルクカントリー群馬」キャンペーン
製糸場中心に設定 富岡市の策定委 建物を14メートル以下制限 特定景観計画区域
掲載日・2008/08/13
富岡市の景観計画策定委員会(委員長=戸所隆・高崎経済大教授)は十二日、岩井賢太郎市長に計画原案を報告した。旧官営富岡製糸場を中心とする市街地百五十六ヘクタールを「特定景観計画区域」に設定。区域内で新築、建て替えする建築物・工作物の高さについて、製糸場の繭倉庫(十四・八メートル)を超えない十四メートル以下とする制限を盛り込んだ。
特定区域は三ゾーンで構成。製糸場を取り囲む店舗・住宅密集地十七ヘクタールを「歴史文化的景観保全ゾーン」と定め、特定区域全体よりも厳しい高さ十二メートル以下に制限した。国道254号(旧道)・県道富岡神流線沿いの「誘導ゾーン」や残る「調和ゾーン」と併せ、新増改築や移転、外観変更(十平方メートル以上)を届け出制とした。
市は特定区域を、世界遺産登録推進中の製糸場周辺で景観保護を図る緩衝地帯(バッファゾーン)に重なる範囲と想定している。
計画対象は市全域百二十二平方キロ。特定区域以外の建築物・工作物は原則高さ二十メートル以下とし、十二メートル以上または延べ床面積五百平方メートル以上を届け出制とした。色彩基準は都市計画の用途指定状況に応じて定め、特定区域は別に規定した。
市は今後、意見公募手続き(パブリックコメント)を行い、来年度の計画告示に合わせて景観条例を施行する。
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------