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製糸場の価値などを学ぶ出席者
「日本の製糸業をリード」 ユネスコ協会で今井さんが講演 世界遺産へ価値語る 富岡
掲載日・2008/06/02
富岡ユネスコ協会の講演会が三十一日、富岡市生涯学習センターで開かれ、富岡製糸場総合研究センターの今井幹夫所長が「富岡製糸場と絹産業遺産群の世界遺産登録への道」をテーマに講演。製糸場の価値づけや本登録への課題を語った。
今井所長は、操業停止まで製糸事業が続いた意義を強調。官営、三井家、原合名会社、片倉工業の各所有期で生産量が最大だった年を比較し、官営期に対して、三井二・一倍、原八・五倍、片倉十六・五倍と事業を伸ばし、省人化した点にも触れて「百十五年もの間、同じ製品を作り続ける工場はない。日本の製糸業をリードした点から、世界遺産への価値づけができる」と述べた。
片倉が収容した西繭倉庫の資料の存在に触れて「資料は数千点に上り、ほぼ分かっている官営、三井の時代とともに、原時代以降のことも調査できるのではないか」と述べた。
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