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養蚕用具などを展示している収蔵品展
「養蚕と女性」に焦点 富岡市立美術博物館 錦絵や座繰りを展示
掲載日・2008/02/14
富岡市の市立美術博物館で三月十六日まで、養蚕の担い手だった女性にスポットを当てた収蔵品展「蚕を育(はぐく)むくらし」が開かれている。桑の枝を手にする女性神(蚕神)などの資料展示を通じ、養蚕信仰や、女性と養蚕の深いかかわりを紹介している。
県内社寺のお札や蚕神「キヌガササマ」(衣笠様、絹笠様)を描いた正月の縁起物の初絵、商店が配った引き札(絵入り広告)などを展示し、豊蚕を願った自由な民間信仰の広がりを解説。養蚕の起源として伝承される金色姫(こんじきひめ)などの近県資料を併せて展示している。
蚕の掃き立てや収繭、糸取りなどを行う女性を描いた錦絵や、現在の富岡地域で養蚕・製糸・織物が主に女性の役割だったことを示す江戸時代の文書パネルがあり、女性が担った座繰りなど、手作業の製糸用具も見られる。月曜休館。
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