上毛新聞社「21世紀のシルクカントリー群馬」キャンペーン
「シルクのまち いせさき」をテーマに語り合う参加者
「銘仙」を次世代に 本紙掲載の15人が発表 学校教育で伝承提言 県民自治ネット伊勢崎
掲載日・2007/12/13
本紙連載「私の中のシルクカントリー」に登場した伊勢崎地区の人たち十五人が「シルクのまち いせさき」をテーマに語り合う井戸端会議が十二日、伊勢崎市の絣(かすり)の郷(さと)で開かれた。伊勢崎銘仙を支えた職人や機屋を営んでいた人たちが、それぞれの経験を発表。伊勢崎銘仙を子供たちに伝えていく大切さをアピールした。
県民自治ネットワーク伊勢崎地域グループが、今後のまちづくりに生かそうと計画した。
井戸端会議では、かつて機屋をしていた金沢経明さん(波志江町)が「できることなら家内工業で行える縛り絣の技術を残したい」と語り、着物を縫い続けてきた宇田加代子さん(新栄町)は「今年六十歳になった。これからの二十年は染色、織物、着物を勉強したい」と意気込みを示した。
戦前まで蚕種業を営んでいた原武一郎さん(玉村町下之宮)は「現代は着物に対する認識が低い。啓発のために学校教育の中で子供たちに伊勢崎銘仙を伝えていくことが大切」と提言した。
大型養蚕農家の保存・活用を目指して活動しているぐんま島村蚕種の会会員の関口政雄さん(境島村)は特別ゲストとして参加。「重要伝統的建造物群保存地区に、今も養蚕農家が残る島村が選定され、世界遺産暫定リストに記載された本県の絹産業遺産群に入りたい」と締めくくった。
会議に先立ち、伊勢崎織物協同組合の五十嵐満事務局長が「いせさきの地域資源としての伊勢崎銘仙ネットワーク」と題して基調講演した。
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