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「育てた繭は一粒一粒大事に糸にしたい」と語る東さん
「育てた繭は一粒一粒大事に糸にしたい」と語る東さん

真っ白い繭に笑顔 安中の東さん榛東で初挑戦、成果
掲載日・2007/10/05
 安中市郷原の座繰り糸作家、東宣江さん(31)が、休業中の養蚕農家の蚕室を借りて育てていた蚕が四日までに、回転まぶしの中で真っ白い繭に姿を変えた。 初の本格的な養蚕が成功した東さんは「いい繭に仕上がってうれしい。糸に仕上げるのが楽しみ」と喜んでいる。
 東さんは座繰り糸をひく仕事柄、養蚕に興味を持ち、県蚕糸技術センターが今年七、八月に開いた養蚕体験講座を受講。 習った技術を生かして実際の養蚕に挑戦しようと、養蚕を病気休業中の榛東村新井、真下尊富さん(86)宅の蚕室と桑畑を借りて、九月九日に三齢の蚕三万匹を飼い始めた。 ほぼ毎日通い、真下さんの助言を受けながら桑取りや桑くれ、蚕室の温度管理などを行い、四十五キロ前後の繭に育て上げた。
 期間中は三〇度を超える真夏日や、長雨でストーブを使うほど寒い日もあった。 東さんは「雨で桑をとれない苦労もあったが、かえっていい経験になった。来年もチャンスがあれば挑戦したい」と話している。

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