上毛新聞社「21世紀のシルクカントリー群馬」キャンペーン
繭玉を使ってうさぎを作る参加者=赤岩公民館
《シルクカントリーin赤岩》
繭工作や見学、郷土食 養蚕の里体感
掲載日・2007/08/26
明治から昭和時代中期を中心にした養蚕集落群が残る赤岩地区で、多彩な体験イベントが開かれた。
赤岩公民館では、着物の帯締めを作る時に使う糸と道具を使ったアクセサリー「組み紐(ひも)ストラップ」作りと、繭を切り張りしたり、着色して人形などに仕上げる「繭クラフト」作りが行われた。ストラップ作りは県立日本絹の里(高崎市金古町)の職員三人が、繭クラフト作りは村の女性七人が指導した。
参加した人たちは、指導者らとの世間話を楽しみながら工作に熱中。親子三人でストラップ作りに挑戦した山崎智子さん(50)=東吾妻町原町=は「意外と簡単に、短時間でできて楽しかった」と、出来上がった作品を手に満足した様子だった。
繭工作や見学、郷土食 養蚕の里体感
湯本家住宅を見学する人たち
村指定重要文化財で、蘭学(らんがく)者の高野長英をかくまった部屋が残る「湯本家住宅」では、この家に住む湯本滋さん(58)が、建物の内外を紹介した。
同住宅は一八〇三年の建築で、養蚕の拡大に伴って一八九七年に三階部分が増築された。村内でも珍しく、防火目的で外壁に赤土が厚く塗られているのが特徴だ。湯本さんは見学に訪れた人たちと談笑しながら「夏涼しく、冬暖かい」などと説明していた。
郷土料理「とうじうどん」の準備をする女性たち=六合村保健センター
メーン会場となった村保健センターの駐車場には、郷土食「とうじうどん」のコーナーが設けられた。養蚕が盛んなころ、忙しい時期に毎日のように食べられていたもので、地元の女性有志約三十人が調理。野菜の天ぷらなどとともに、有料で提供された。
取りまとめ役の関久美子さん(52)は「お客さんの反応が心配で昨日はよく眠れなかったが、おいしいと言ってもらえてうれしかった」と笑顔を見せていた
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