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桑の葉を食べる蚕
なぜ桑だけ食べる? 蚕の謎を解く 日本絹の里で特別展 21日から高崎
掲載日・2007/07/15
食の面から蚕の生態を探る特別展「カイコはなぜ桑しか食べないの」が、二十一日から九月三日まで、高崎市金古町の県立日本絹の里で開かれる。生きた蚕や多彩な昆虫の標本、写真などを比較し、蚕が桑だけを食べる謎を解き明かす。
特別展は夏休みに同館を訪れる子ども向けの企画。星形の模様がある「多星紋」、薄い黄色の「レモン」など珍しい品種の生きた蚕を七種類展示し、桑の葉を食べる様子を実際に見てもらう。顕微鏡を使って標本の蚕の口を拡大して見ることもできる
蚕が桑を食べるのは、蚕を引きつける「アオバアルコール」、かむことを促す「ショ糖」、飲み込みを促す「セルロース」などの成分が含まれる一方、蚕の嫌う「苦味の物質」がないことが理由とされる。写真やパネルの解説文で説明する。
カンアオイの葉を食べるギフチョウの幼虫や、カタバミの葉を食べるヤマトシジミの幼虫の標本も並べ、蚕以外にも特定の植物だけを食べる例があることを紹介する。一方、リンゴやキャベツも食べる特殊な蚕「はばたき」も展示し、生物の多様性を示唆する。
期間中は各種体験行事を予定している。七月二十八日から八月二十五日までの土、日曜日は、午前十一時と午後三時から蚕への桑くれ、午前十時と午後二時からは繭細工作りが、それぞれ先着二十人まで無料で体験できる。八月十一日は午後一時半から、「植物の対昆虫防衛戦略」「昆虫の化学交信」と題した講演を行う。
自宅で蚕の飼育に挑戦できるようにと、七月二十一、二十二の両日は飼育セットを四百円で販売(事前に申し込みが必要)し、飼育講座を開く。
観覧料は大人二百円、大学生と高校生は百円。中学生以下は無料。問い合わせは日本絹の里(電話027・360・6300)へ。
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