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シルクカントリー群馬
Silkcountry Gunma21
シルクカントリー群馬イメージ
改修した自宅2階に立つ山崎益吉さん(右)と愛子さん
改修した自宅2階に立つ山崎益吉さん(右)と愛子さん

養蚕のシンボルとして保存 甘楽の山崎さん夫妻 自宅改修し「日本文化研究所」開設
掲載日・2007/06/07
 甘楽町天引の山崎益吉さん(64)=高崎経済大教授(日本経済思想史)=と愛子さん(63)=元南牧磐戸小校長=夫妻が、古くからの養蚕農家だった自宅を改修して「日本文化研究所」を開設した。現代人が失った心を取り戻そうと、古典文学や茶の湯など、伝統的文化を地域に伝える拠点を目指して活動を始めた。

 築百二十年前後とみられる自宅は木造二階建て。益吉さんによると、祖父の代に購入して住み始め、建て増しもした。周囲の農家の二倍近い蚕を掃き立て、益吉さんも桑くれを手伝っていたという。
 「西毛地域の養蚕のシンボル、歴史的な遺産として残したい」(益吉さん)と改修に着手。素材を生かして元の状態に復元しようと、二階は梁(はり)をむき出しにし、将来は集会も開ける広さを確保した
 研究所の所長に愛子さん、理事長に益吉さんが就き、友人に理事を頼んだ。国語教師だった愛子さんが地域の女性らと開く古典研究会は「声に出して活いかしたい論語」を音読し、万葉集や難読の漢字を勉強。茶道は菓子代程度で楽しむ。
 二人は「日本本来の経済思想は、儒教を根底とした思いやり、いつくしみの精神。日本を救う文化復権、今後の社会を支える文化的要素として、身近な地域に少しでも経験を還元したい」と話している。

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