上毛新聞社「21世紀のシルクカントリー群馬」キャンペーン
東繭倉庫を描く子供たち
富岡製糸場に触れて
掲載日・2007/05/27
富岡市の旧官営富岡製糸場で二十六日、赤れんが写生大会、創造学園大准教授の松本玲子さんの電子オルガン演奏会、映画監督の小栗康平さんと若者グループのトークがそれぞれ行われた。子供から一般まで多くの来場者が、イベントを通して六月に世界遺産暫定リスト入りが予定されている文化財に触れた。
子供ら“赤れんが”を写生
写生大会(同市教委、富岡青年会議所主催)に参加したのは子供たちを中心に二百人。木陰や建物の陰に思い思いに場所を決め、重厚な赤れんがの東繭倉庫やブリューナ館を観察、用意された画用紙に描き込んだ。
作品は六月二十二日から十日間、市立美術博物館に展示され、七月二十八日のイベント「ザ・シルクデー」に合わせて表彰式が開かれる。
東繭倉庫内で行われた電子オルガン演奏会
松本さんが電子オルガン
東繭倉庫の中で行われたコンサート(富岡製糸場を愛する会主催)では、松本さんが「富岡日記」を残した工女、和田英に扮ふんした語りを交え、オペレッタ用に作曲した「赤煉れん瓦が物語」を演奏。絹にちなんだ「シルクロードのテーマ」、製糸場が操業開始した一八七二年にビゼーが作曲した「アルルの女」なども披露し、座繰りの糸で作った絹灯路が照らす繭倉庫に叙情あふれる音を響かせた。
東若者たちと語り合う小栗監督
小栗監督 若者とトーク
小栗さんのトークは、前橋弁天通り青年会の群馬青年会議「だべり場」として開催。二号館で若者らと教育、地域の問題を話し合い「歴史的遺産は社会の変化を映し、自分がどこから来て、どこへ行こうとしているのか探る手掛かりだ」と述べた。
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