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保存と活用の実例に耳を傾ける出席者
「民間の力が鍵」 製糸場勉強会が終了 富岡
掲載日・2007/03/19
富岡市の旧官営富岡製糸場で十八日、製糸場利活用勉強会が開かれた。文化庁の長尾充・文化財調査官が国内各地の事例を示しながら、文化財建造物の保存と活用について説明。市民ら五十人が耳を傾けた。
長尾調査官は、軽微な損傷の発見と補修や、人が利用することによる防湿効果など利活用のメリットを挙げ「使い続けることが保存になる」と説明。文化財の所有者と行政だけでは対応に限界があるとして「NPO法人に代表される民間の力をどう借りるかが鍵」と述べた。
文化財と地域の関係にも触れ「文化財は社会と関連して初めて残る。製糸場は街並みとともに富岡の風景を形成してきた。わがまちに対する誇りと(来訪者への)もてなしの心を持ってほしい」と話した。
勉強会は市が本年度六回開いた最終回。勉強会の内容などを基に、新年度からワークショップを取り入れ、利活用の具体策を探る。
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