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35ミリ移動映写機を使って開かれた製糸場シネマ=富岡製糸場
富岡製糸場で映画上映 暫定リスト記念イベント 35ミリ使い2作品
掲載日・2007/02/26
富岡市の旧官営富岡製糸場で二十五日、東繭倉庫を利用した「製糸場シネマ」が開かれた。本県で活動するNPO法人が協力。35ミリ移動映写機を設置した“映画館”で二作品を上映した。暫定リストの追加記載を記念したイベントの一環。新たな利活用方法を提案しようと、同イベントの実行委員会が企画した。
地域での映画上映や映像教育を手掛ける芸術文化NPO法人・スピリットネットワークぐんま(藤田隆理事長)が協力。同NPOが昨年六月に導入した映写機や大型スクリーン、スピーカーなどの映写機材を使用した。
この日は、溝口健二監督の「祇園の姉妹」(一九三六年)と、フランス映画でクロード・ピノトー監督の「キュリー夫妻」(九六年)を上映。会場には映写機のフィルムが回る独特の音が響き、観客を銀幕の世界に引き込んだ。鑑賞した伊勢崎市堀口町の太田稔さんは「劇場と違った雰囲気を楽しめた」と満足そうだった。
上映統括を務めた映画館「前橋文映」元支配人の須田年次さんは「スクリーンにしわがある雰囲気など、建物とマッチしていい。劇場と違う古い感覚で見ると見応えがある」と話していた。
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