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養蚕指導組織「高山社」をテーマに行われた講演会=藤岡歴史館
長五郎の功績紹介 藤岡で松浦さん
掲載日・2007/02/12
「富岡製糸場と絹産業遺産群」の一つで、藤岡市を拠点とした養蚕指導組織「高山社」をテーマにした講演会が十一日、同市白石の藤岡歴史館で開かれ、市内外から百人が参加した。
松浦利隆・県世界遺産推進室長が「高山社の創成期について」と題して、蚕の飼育法「清温育」を確立し、高山社の基礎を築いた同市出身の高山長五郎の足跡を中心に講演した。
組織を作ることで全国に独自の養蚕法を広めた功績を紹介した松浦室長は、本県の養蚕や絹産業の発展について、「自由な考えと失敗を恐れぬ強さを持つ長五郎のような人の力でもたらされた」と指摘した。
会場には、かつての養蚕農家や高山家にゆかりのある人も多数訪れた。長五郎の生家を訪れたことがあるという井上尚樹さん(33)=藤岡市=は「これほどの歴史ある家とは知らなかった。地元が協力し、高山社の資料や情報がさらに集まるといい」と話していた。
講演会は、同館で開催中の企画展「高山社―世界文化遺産への推進」(二十五日まで)の関連行事。
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