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| 84歳の福原さんは1日80キロ走ることもある |
渋川市上郷の福原直次さん(84)は2年前から本格的に自転車に乗りだした。「体にいいから―と息子にマウンテンバイクを買ってもらったんだ」と笑顔で話す。調子のいい時は自宅から伊勢崎市境島村の休憩所を往復、1日80キロ走ることもある。
事故に備え、ヘルメットをかぶる。最近は自転車用のウエアを身に着けることが多い。自分の体格に合わせハンドルの仕様を調整。「自転車が面白くて仕方ない」といった雰囲気だ。
一方、前橋市内に住むAさん(79)はこの夏、「自転車を降りる」と決断をした。60代で自転車を始めたAさんは、70代になってもほぼ毎朝、利根川沿いのサイクリング道を往復25キロほど走ってきた。
Aさんは以前、軽い脳梗塞(こうそく)を発症。医師の早い処置で大事には至らず、入院後、間もなく自転車に乗りだした。乗り方は以前にも増して健康第一。時速15キロほどのゆっくりとしたペースで“自転車散歩”を続けてきた。足腰が鍛えられ、ひざが痛むこともなかった。最近までつえも要らない暮らしだった。
ところがこの夏、少し体がふらふらする感じがした。念のため病院で診察を受けたところ、「脳梗塞の兆候が出ている」と言われたのだった。当面、入院の必要はなく、服薬にも変化はない。しかしAさんは「家族にこれ以上、心配かけたくないから」と自転車散歩を封印した。
何歳になったら自転車をやめるか。2人の話を聞くと、年齢だけで線引きするのは難しいとあらためて思う。きょうは走れるかい―。自分の体に謙虚に聞きながら、無理をせず、マイペースであしたも走ってみるか。(文化生活部・和田吉浩)
(おわり)
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