石破茂首相と立憲民主党の野田佳彦代表ら野党3党首が一対一で論戦する党首討論が11日、開かれた。首相は物価高対策を巡り、立民など野党が主張する消費税減税に関し、社会保障の財源が失われるとして「賛同しかねる」と明言。ガソリン税の暫定税率廃止についても財源確保の必要性を指摘した。野田氏は、物価高対策に加え、企業・団体献金改革、選択的夫婦別姓導入にも触れ「先送りか無策だ。これが石破政権の特徴だ」と批判した。
野田氏は、自民、公明両党が物価高対策として検討する給付に関し「ばらまき」と批判。首相は「与党からよく話を聞かなければならない」と言及。ばらまきや高所得者優遇にすべきではないとの考えを示した。
首相は、野田氏からガソリン税の暫定税率を7月1日に廃止する法案への賛同を求められ「代わりの財源をどうするのか議論させてもらいたい」と述べた。
トランプ米政権の高関税政策を巡る日米交渉について「最後の一瞬で決まる。自動車を守り抜く代わりに農業を犠牲にするような選択をするつもりは全くない」と強調した。
党首討論で石破首相(手前右)に質問する立憲民主党の野田代表=11日午後、国会